[観光01] 芸術の国~シンガポール~
― 目 次 ―
01 シンガポールってどんな国?
02 シンガポールの街並み
03 シンガポールの街はなぜ綺麗なのか
04 お水は市販のお水を!
05 「1本のつまようじ」を使ったアイディア
06 まとめ
07 質疑応答
今回は,僕自身が数年前の冬の季節に,「芸術の国」と呼ばれているシンガポールにいったことについて話していきます。
01 シンガポールってどんな国?
シンガポールは,国そのものが作品とされているようなところです。まるで絵本の世界の中に入ったかのような,そんな感覚になれるような場所です。
今シンガポールは,中華系が74%,マレー系が13%,インド系が9%,その他が3%となっています。
様々な民族の人たちが暮らしている。異文化交流のオンパレードです。
特にチャイナタウンがそれを表していて,そこにはインドの寺院だとか,モスクまで存在しているという珍しいところです。
こういった空間の中で,多くの民族が暮らすためにはどうすればいいかという事を考えるときには,互いに違う文化を共存するという事が大切になっていきます。
だからマンションやアパートとかは,一つの民族を住まわせることをできるだけ避ける形になるので,インド系や中華系,マレー系など,必ずほかの民族も混ぜる仕組みになっています。
そんなシンガポールはどこにあるのかというと,日本のほぼ真下に存在しています。
こうやってみると,けっこう近いように感じられるんですけど,韓国にいったん乗り継ぎしないといけなかったので,だいたい18時間ぐらい椅子に座り続けていました。
実際なんとかシンガポールについたときは,シンガポールそのものが芸術の国とよばれるだけあって,やっぱりそこにいる人たちの発想力ってすごいかったです。
ちなみにみなさんは,シンガポールといえば,どんなイメージを思い浮かべますか。
・噴水だしているライオン。
・金融。もう少ししたら日本はシンガポールを見習わないといけない。初代のシンガポールはたしか貧乏なところでしたよね。
・マーライオンが一番に頭に浮かびましたね。
あと経済発展が著しいですよね。
マーライオン。有名ですよね。マーライオンはその名の通りライオンと魚がいっしょになったものです。
上半身はライオンで,下半身はさかなのうろこになっている。2011年には日本人がこのマーライオンをつかってマーライオンホテルをつくっていました。
この写真の場所はとても観光客が多かったのが印象的でした。
特に夜になると景色が,とってもきれいですね。
02 シンガポールの街並み
日本人は,基本的に「みんなの考え方に合わせますよ」というスタイルです。
これは逆にいうと,自分たちのプライベートなことについてであるだとか,空間的なスペースは自由でありたいという考え方が強くなるんですね。
だから,町なみであるだとか,風景であるだとかっていうのは,建物の形や色っていうのは日本ではバラバラになります。
でもシンガポールは,比較的色や建物の形だというのは,非常に計算されているんだなというのを感じていました。
非常に統一性をもった空間である。ということがいえるのかなというふうに思います。
シンガポールってどこを歩いていても,まるでアニメや映画の世界に出てくるようなものが多くて,たとえば,大学とかも,こんな感じ。
ホテルに関しても,建物の上に船がのっている。
あとこんなのもありました。これ,何の建物だと思いますか。
・芸術系の建物な感じがします。
・これが閉じたり開いたり未来のイメージ。
・映画館ですかね。
実はこれ博物館です…!面白いですよね。
作品は,なにも建物だけにとどまらないです。例えば,木。木もデザインされている。道を歩いていたときに,こんな木があって,本当にびっくりしました。顔が木に埋め込まれていたので。
あと街を歩いていて,トイレにいったら,こんなデザインされたトイレの入り口がありました。
「あれ,どっちが男子トイレなんだろう?」って迷うようなデザイン。
他のトイレも同様で,こんな,トイレのマークがありました。
写真を撮ることは禁止されたので載せられなかったんですけど,トイレそのものも,デザインされていました。このトイレも作品なので,トイレに入る入場料をとられるんですよ。
ドイツでも,トイレに入るのにお金が必要でしたけど,ここでは作品を鑑賞するという入場料として,お金を払わないといけないんです。
03 シンガポールの街はなぜ綺麗なのか
ベトナムでは,バイクが多いですが,シンガポールでは対照的に車に乗る人も限られているので,ほとんど車は通っていなかったです。
あと,シンガポールの街を歩いていて,気づいたことですけれども,すごくきれいなんですよ。
ゴミが全く落ちていない。本当に絵本の世界に入っているみたい。
すごいシンガポールの街って,きれいですよね。
上から見るとこんな感じ。
そう考えた時に,ある一つの疑問が生まれます。
「なぜ,シンガポールにはごみがないんだろう?」という疑問です。
それはいったいなぜだと思いますか。
・罰金制度を設けているから。つばを吐いたら罰金とか。
・私もごみを捨てたら罰金というきいたことがあります。
・僕はシンガポールが芸術の国だということをあげていましたので,そういったきれいにしようという価値観とか文化的にそもそもそもとしてごみをすてないという意識があるからだと思います。
ヒントとしては,例えば,図書館の本の返却を,延長してしまったっていう人が多いのに,なぜTSUTAYAとか,ゲオで借りたDVDやCDは私たちはちゃんと返却期限を守るのかといことですね。
すでに正解は出てきましたが,理由は,「罰金制度がシンガポールでは厳しいから」です。
でも,それできれいになっているので,日本にも取り入れてほしい制度だと個人的には僕は思います。
ちなみに,もし,シンガポールでポイ捨てをしてしまったら,どうなるのか。どれくらい罰金を支払はないといけないのか。
仮に1回ポイ捨てをしてしまった。
これで,最高1000$です。日本円で,10万円。10万円あったら,パソコンが買える。恐ろしいですね。
じゃあもう1回ポイ捨てをしてしまったら…。今度は倍の2000$です。20万円。中古の車が買える。
ちなみにこの+αってありますけれども,これ,何をさせられるかっていうと,清掃作業ですね。
街をより,きれいに。国そのものが作品だから,つまり汚してはいけないよってことですね。
このような罰金は,ポイ捨てだけではありません。例えばかわいいことりがピヨピヨって鳴いていて,エサあげたいな。と思ってポイってあげるのも禁止ですね。
もしそれをやったら,千ドルの罰金です。
たばこをもってくるのも,禁止です。どうしても吸いたかったら,国から許可書をもらわないといけない。
それを無視して,たばかを持ってきたり,吸ったりしたら…,五千ドルです。
あと,ガムをもってくるのも禁止ですね。これ,もしもってきたら,十ドルの罰金です。
だいたい千円くらい。こうしてみると,不思議と安く感じますよね。
・・・え? 10$? いやいやとんでもない,1万$ですよ。日本円で百万。2年分の学費。
そもそも,持ってこなければいい話なんですけれど,この人ですよ,メンバーのこと人がですね,もってきちゃったんですよ。大事件です。
もってきたガムの量。20枚。
何度か話し合った結果,それぞれ十個ずつガムを飲み込もうという結果に到りました。(なぜ僕が半分も負担しないといけないのか)
ガムをたくさん飲み込んだ人は分かるかもしれませんけど,2個か3個ぐらいおなかの方に
くっついているんじゃないかなっていう感覚でしばらく気持ち悪くなりますよね。
とにかく,シンガポールに訪れる時は気を付ける必要があります。
そんな,罰則が多い,シンガポールなので,たまには息抜きにお酒でも楽しみましょうということで,公の場でお酒を飲むとする。
これも,ダメです。とはいっても,「公の場所」での深夜十時半~朝7時までお酒を飲んだ場合に限るんですけど,これは2015年4月1日から始まりました。
もし,それにあてまってしまった場合,…いくらだと思いますか。これ,もういくらとかの問題じゃないんですよ。
禁固刑です。
治安がいい背景には,こういったことがあるんだかなっていうふうに感じますよね。
04 お水は市販のお水を!
確か台湾では水道水が使われているからかき氷を食べてはいけないという例があったので,シンガポールに限ったことなのかはわからないんですけど,海外の水道水は,できるだけ飲まない方がいいと思います。
もし飲んでしまったら…。
たいてい,こうなるか,こうなるかですね。
(ちなみにOPPは,おなかがピーピーの略です)
僕自身もちょっとOPPしてしまって,丸1日とてもつらかったですね。
理科の授業で習ったと思うんですけど,地球って地軸が傾きながら,太陽の周りをまわっているので,季節が生まれていますよね。
でも,四季のある日本と違って,シンガポールは赤道付近にあるので,1年中夏なんですよ。だから,冬の季節の時期にシンガポールには行きましたけれど,何か冷たいものが食べたくて,シャーベット買ったんですよ。
でも,よくよく考えてみれば,シャーベットって水道水が使われていますよね。翌日OPPです。
(関連記事)
だから,いつか海外に行かれる方はOPPしないように,店で売られている,非常に安全なお水を,購入なさることをお勧めいたします。
中華系の人がおよそ7割を占めるシンガポールでは,町の至るところに,風水が関係しているといわれています。知っている人もいるかもしれませんが,
風水っていうのは中国で生まれたもので,気の流れで運を開くための学問のことをいいます。
だからシンガポールの1$コインも,風水がつかわれています。8角形のデザインになっているのは,気を集める形とされているからです。
税務署でも,お金が出ていかないように噴水をおいたり,お金を集めるためにまわりをガラスで張りつめたりしていました。
税務署という国の機関を,風水でするっていうのが,僕にはとても不思議に感じましたね。
05 「1本のつまようじ」を使ったアイディア
最後にみなさんに問題を出して,僕の発表は終わりたいと思います。
自分がホテルに泊まった時は気づかなかったんですけど,実はホテルのスタッフたちは,なんとつまようじ1本をつかって,部屋に入らずに,宿泊客がいるかどうかを知っていたらしいんですよ。
どうやって,調べたと思いますか。
ちょっと考えてみてください。しばらくしたら,1枚ずつヒントとなる写真を流していきます。
次の写真が来たら,ピンときますかね。
正解はですね,ドアにつまようじを立てかけて,倒れていたら不在だということがわかるという,アイディアでした!
06 まとめ
シンガポールって,比較的いろんな面をもっていてとても面白い国だと感じます。
これまで僕が紹介したのってほんの一部なので,ほかに調べてみると面白いと思います。
例えば,鳥のさえずりコンテストというのがあって,それで,1匹7万ドルする小鳥がいるとか,
シンガポールの3分の1は実は緑に覆われているとか,五〇mの高さの人口の木があるとか,いろいろありました。
みなさんも,シンガポールという国そのものに行って,絵本の中に入ってみるという感覚を,ぜひシンガポールで味わってみてはどうでしょうか。
発表を終わります。ありがとうございました。
07 質疑応答
Q 海外旅行はまだ未経験ですが,今回の発表では,きれいな町とか工夫をこらしているとか,良い面を中心に教えていただきました。
このシンガポールという国に関して,デメリットというか,自由に対する感覚というか,幸福というのはどういう定義なのか意見をきかせてください。
A 「気温」という視点でいくと,一年中夏の季節ということになります。日本では四季を楽しむことができますが,四季を楽しみたい人や,暑い季節が苦手な人には厳しい国かもしれません。
「制度」という視点でいくと,シンガポールはほかの国と比べて法改正が目まぐるしい国です。
自身にとって不利な制度もあるでしょうから,そういった制度がいつの間にかできているという面では,住みにくい部分もあるでしょうね。
「経済」という視点では,資産家や裕福な人が集まるだけあって,経済的に余裕のある人でないと住み続けるのは厳しいでしょうね。
日本で例えると,東京よりも生活コストが高い計算になるからです。
Q 先ほど,「電気使用量の測定の仕方」の発表で、自然界絶対の法則というのがありました。
自然界は変化を嫌う。これをこの発表にあてはめると,シンガポールがいろんな民族とミックスする仕組みですよね。
あえてミックスにしているのかなというふうに思いました。あえて自然界絶対の法則で考えると逆行したのではないか。
イギリス。UKもそういう感じの国ですよね。たしか制度としては4つの国があったと思います。
Q そもそもシンガポールは,なぜ芸術に興味がある国なんですか。
シンガポールは,もともとマレーシアから独立した国家です。
マレーシアと共存することができなかったので,最終的には独立して都市国家として著しい経済成長をとげました。
おそらく,そういった「個」としてのアイデンティティがあって成功したという歴史的な背景があるので,「個」を重視する「芸術」に関心が向いたのだと思います。
ちなみに私が以前ミレニア学校に行った際,芸術に関する教育が盛んに行われていたのを見たのですが,一人ひとりが自由に個を表現している様子でした。
実際にシンガポールは,教育の面でも芸術教育に力を入れているのは間違いなさそうです。
(2022/2/18 第3回ZOOM発表会)